【Blu-ray Disc(ブルーレイディスク)の世界】
光ディスクの新しい規格である、Blu-ray Discには、松下電器の30年を超える、光ディスクのノウハウや技術がたくさん詰まっています。ここで、松下電器の光ディスク技術者が、Blu-ray Disc規格や、パナソニック独自の技術といったものについて、わかりやすくご紹介します。
●「Blu-ray Discとは何か?」について、まずここでは簡単に紹介します。
*なぜ、Blu-ray Disc(ブルーレイディスク)は生まれたのでしょうか。
家庭でも、当たり前に、ハイビジョン放送に代表される、高品位コンテンツを楽しめるHD時代が訪れています。そのコンテンツの、高音質・高画質化に伴い、それらを記録・再生するメディアにも、さらなる高速化・大容量化が求められています。
そして、パナソニックの推進する、「Blu-ray Disc (ブルーレイディスク、BD)」は、その要求に真正面から応えることができる、新世代の光ディスクメディアです。「Blu-ray Disc」は、松下電器のみならず、世界の有力電機メーカーのシャープ、パイオニア、ソニー、日立や、ハリウッド・メジャーの映画会社のウォルト・ディズニー、ソニー・ピクチャーズ、20世紀フォックス、ワーナーなど、世界で173社(2006年6月22日現在)が参画する、次世代ディスクのデファクト・スタンダードといえます。
*魅力的な大容量がもたらすものはなにか。
見た目は、DVDと同じ直径12cmのディスクです。しかし、その記憶容量は、DVDの4.7GB(ギガバイト)に対して、50GB(片面2層)の大容量を実現しています。これは、ハイビジョン映像が、ディスク1枚に4時間以上、しかも、7.1chの迫力サラウンド音声で記録することができるということです。既に、100GB(片面4層)の技術開発も進められており、さらに大容量化が進むことも期待されています。
映像コンテンツだけでなく、通常、家庭で使用するパソコンのHDD内のデータであれば、ほぼ全てを、1枚のディスクでバックアップできるデータストレージを持っています。そして、優れたインタラクティブ機能が力を発揮できるゲームコンテンツと、様々なアプリケーションへの応用を実現しています。
■ハイビジョン画質で映画鑑賞
ブルーレイディスクは、単層で25GB、2層で50GBという膨大なデータ容量を備えています。記録容量に左右されることなく、ハイビジョン画質で映画を鑑賞できます。1枚のディスクに、フィルムの質感まで感じられるくらいの映像を収録できます。ですから、自宅で、映画館のような臨場感あふれる映像を楽しむことができます。さらに、圧縮方式によっては、7時間以上のハイビジョン映像を収録することができます。インタビューや未公開シーンやなどの特典映像も、ブルーレイディスクであれば、たっぷりと楽しむことができます。その上、インタラクティブ機能の搭載や、インターネットと接続した、新たなメディアの方向性も模索されています。ブルーレイディスクは、今までのエンターテインメントの姿を一新し、今までにない映像体験をもたらしてくれます。
■ハイビジョン番組をそのまま録画
地上デジタル放送の開局と同時に、ハイビジョン放送は、既に広い範囲で見られるようになりました。ハイビジョン番組は、データ容量が大きく、リアルタイムで見る、あるいは、大容量のHDDに録画して見るしかありませんでした。しかし、ブルーレイディスクの登場によって、ハイビジョン放送を、オリジナル画質で、ディスクに録画・保存することが可能となりました。 臨場感あふれる映像と共に、高音質5.1chサラウンドも、1枚のディスクに記録することができます。保存や持ち運びが手軽にできるディスクに記録すれば、ハイビジョン番組を、より自由に楽しむことができます。
■ハイビジョンで自分が撮った映像を記録
ハイビジョンの楽しみは、“見る”ことだけではありません。ハイビジョン画質での撮影が、ハイビジョンビデオカメラの登場により、自分でも手軽に楽しむことができるようになりました。ブルーレイディスクであれば、ハイビジョン映像を、そのままの画質で残すことができ、DVDと同じような感覚で、いつでも見たいシーンを簡単に探すことが可能となりました。
■ パソコンなどの大量データを記録・保存
大容量データをダウンロードすることのできるブロードバンド環境や、パソコンのオーディオ、ビデオ、写真機能が増加し、さらに大容量の記録メディアが必要とされています。また、電子メールの普及とペーパーレス化により、業務上必要とされる記録容量も飛躍的に増大しています。大容量のブルーレイディスクであれば、1枚のディスクにパソコンのデータをそのまま保存することができます。
■ブルーレイディスクに賛同する多くの企業
ブルーレイディスクの規格は、ソニーをはじめ、日本、韓国、アメリカ、ヨーロッパの主要な家電メーカーに加え、IT業界の主要メーカー、さらには、ハリウッドの映画会社からも支持されています。賛同企業数は、約180社(2006年5月現在)です。ブルーレイディスクプレーヤーやレコーダー、パソコンのブルーレイディスクドライブ、ブルーレイディスクのブランクメディア、映画や映像コンテンツを記録したブルーレイディスクソフトなど、様々なブルーレイディスク関連製品が身近になりました。そして、高品位で美しい映像が自在に楽しむことができるようになりました。
■ブルーレイディスクとは
松下電器産業、ソニー、フィリップスといった日韓欧のメーカー9社が策定した次世代光ディスクの規格で、現行DVD(4.7GB)に比べて、約6倍の27GB(片面1層タイプ)と大幅な記録容量アップを実現しています。
■DVDに比べて約6倍(片面一層タイプ)の大容量を実現
ブルーレイディスクの最大の特徴は、2時間以上のデジタルハイビジョン放送を、そのままの画質で記録できるという大容量を実現していることです。さらに、2層タイプ、4層タイプといった、記録層の多層化による一層の大容量化が進んでいます。
■ディスクの構造とカバー層
ブルーレイディスクは、使用するレーザー光が現行DVD(650nm)に対して、405nmと短波長で、同時に、開口数(NA)の高いレンズを使用することによって、光スポットの面積を小さくし
(面積比 約19%)、大容量記録を実現しています。その際、ディスクの反りや傾きに対しても、安定的な動作をできるようにするためには、ディスク表面から記録層までの距離を短くすることが不可欠です。
ブルーレイディスクでは、DVDの0.6mm厚の板を、2枚貼り合わせた構造に対して、1.1mm厚の基板の表面に、0.1mm厚の薄い透明カバー層を形成するという構造を採用しています。 ブルーレイディスクは、大容量の次世代DVDとして大きな注目を集めています。高品質な粘着フィルムが、現行DVD(4.7GB)に比べて、約6倍の27GB(片面1層タイプ)と、大幅な記録容量アップを実現するこのブルーレイディスクの構成部材として役立っています。
■ブルーレイディスク用カバー層シートの特長
・安定した厚み精度
±2マイクロメートル以下と、非常に安定した厚み精度を実現しています。ディスクの内外周で厚みに差が生じやすい液状コート剤のスピンコートに比べ、膜厚精度の高いカバー層形成をできるようにします。
・ディスクの品質保持に貢献
透明性や接着性、記録層部の"溝"への追従性に優れており、腐食性・耐侵食性の良好な粘着剤を使用しているので、ディスクの品質保持に貢献します。
・高い生産性
あらかじめディスクの形にプリカットした粘着テープ状の製品で、ディスクの量産にも対応した高い生産効率を実現します。
■最後の波長「青紫色レーザー」
光の波長は、赤から紫へ向かうほど、より短くなります。ブルーレイディスクに用いられる「青紫色レーザー」は、光の原理から考えると、可視光線の中では、最後にあたる光の波長で、これより短い波長を使用すると、ディスクの原理そのものを変えなければならないと言われています。つまり、ブルーレイディスクは家庭用光ディスクの最終形といえるのです。
■ディスク容量を決める要素
ディスクメディアにおける記録容量は、どのような要素で決まるのでしょうか。DVDもCDも、ブルーレイディスクも、面積は、同じ12cmのディスクです。そのため、ほぼ同じ形状です。同じ面積で、記録量を増やすには、より密度を高くして記録する必要があります。例えば、ここで、紙に鉛筆で文字を書きこむことを考えてみます。マス目のより細かな原稿用紙に、より先のとがった鉛筆で書きこむと、一枚の原稿用紙に書きこめる文字の数、すなわち。記録容量は増加します。光ディスクで原稿用紙のマス目にあたるのが。「トラックピッチ」といわれるものです。これに対して、筆記具は。ディスク上のレーザービームのスポットです。この2つの要素を高めたのが、ブルーレイディスクです。
■約5倍の高密度記録
CDやDVDの赤い色のレーザー波長は650nm(ナノメートル)です。これに対して、ブルーレイディスクの青紫色のレーザー波長は、405nmと、さらに短波長です。この青紫色レーザーを使用することにより、ビームスポットの微小化を実現しました。さらに、光を絞りこむ能力に優れた高い開口数(NA)のレンズを採用しています。DVDの0.6を上回る0.85にまで光の密度を高め、トラックピッチをDVDの半分以下にしています。ブルーレイディスクでは、このように、短波長の青紫色レーザーを高開口数のレンズで、ギュッと絞り込むことによって、光スポット(焦点)面積を、DVDの約1/5にしています。その結果、DVDの4.7GBに比べて、約5倍にあたる25GBもの大容量記録を実現できているのです。
■1層25GB、2層50GBの大容量ディスク
BSデジタルハイビジョン放送の転送レートは、最大24Mbpsです。このレートで送られてくるデジタルデータを、2時間、連続で記録する場合に必要な容量は、およそ21.6GBです。ブルーレイディスクの開発にあたっては、デジタルハイビジョン番組を、そのまま2時間以上録画することが可能である、この21.6GB以上の容量を目指して開発されました。その目標を超えて、ブルーレイディスクは、単層で25GB、さらに、記録面に独立層を設けた2層では、50GBの容量を実現しました。DVDなら、最大10枚分の記録をすることができます。また、ディスクの記録面を多層化することによって、さらに大容量のディスク開発が進められています。
■信頼性を高める約0.1mmの保護層
ブルーレイディスクの厚さは、CDやDVDと同じ1.2mmです。しかし、記録層の位置が異なります。CDの記録層は、レーベル面に近い0.1mmの位置にあります。CD-Rなどで、レーベル面に書きこむ場合、先のとがったペンを使用しないようにと、注意書きがあるのはこのためです。DVDでは、ちょうど真ん中の0.6mmです。これに対して、ブルーレイディスクでは、レーザー光が当たる盤面側0.1mmの位置に記録層があります。これは、ディスクの反りや傾きに対して、記録層がレンズから近いほうが、書きこみや読みだしエラーが少なくなるからです。
■54Mbps~72Mbpsの高速転送レート
ブルーレイディスクは、54Mbps(BD-ROM)、72Mbps(BD-R2.0、BD-RE2.0)の高転送レートを実現しています。転送レートとは、1秒あたりにメディアへの記録やメディアからの再生をデータ伝送する量のことです。この数値が高いほど、扱うことのできる情報量は多くなります。BSデジタルハイビジョン放送の転送レートは、最大24Mbpsです。つまり、54Mbps、もしくは、72Mbpsの転送レートを持つブルーレイディスクは、ハイビジョン映像に手を加えずに、余裕を持ってありのままの画質で録画・再生することが可能であるということです。
■耐久性に優れたディスク
ブルーレイディスクは、きわめて高密度であるため、ディスク開発当初は記録面を保護するカートリッジ構造を採用していました。しかし、ハードコーティングの開発が飛躍的に進み、指紋やキズに対して既存のメディアよりも、はるかに強い耐久性を得ました。ハードコーティングされたブルーレイディスクはカートリッジを必要とせず、CDやDVDと同様に使うことが可能になっています。
2006年6月、パソコン向けの記録・再生ドライブ、および、BDドライブを内蔵したパソコンが発売されました。BD-Video対応機器は、11月までは、日本国内では、パソコンのみという状況です。
ただし、H.264/MPEG-4 AVCや、VC-1の映像コーデックを採用したブルーレイディスク・HD DVDソフトは、再生時の使用におけるCPU負荷が非常に高く、最新スペックのパソコンで使用した際も、滑らかに再生することが困難であると言われてきました。GPUの再生支援機能の強化といったことによって、この問題は次第に解決されつつあります。
また、ディスプレイへの出力にも、問題が大きいです。AACSの仕様により、デジタル出力にはHDMIが必須となり、DVI接続では表示することが不可能です(アナログ接続は禁止されていません)。さらに、ディスプレイ自体の解像度が、フルハイビジョン(1920×1080ピクセル)に満たないという場合、ブルーレイディスク/HD DVDの映像を完全な形で再生することが不可能です。
デジタル放送を、ハイビジョン画質のまま、BD-R/REに保存することが、記録型BDドライブ内蔵PCでデジタルテレビチューナーを搭載したモデルは可能です。(各機種の機能やソフトウェアに依存します。)
マイクロソフトは、Windows Vistaで、HD DVDのみを標準サポートすると表明しています。しかし、主な再生アプリケーションや、DVDライティングソフトは、既にブルーレイディスクに対応しており、実際の使用でブルーレイディスクに不利益が生じることはないと考えられます。(現にマイクロソフトは、DVD自体を公式に認めていませんが、現在に至るように、これだけDVDがメディアの主体となったように、今回の支持は、直接的な因果関係はありません。)
■DVDの5倍以上の記憶容量
DVDの5倍以上(1層最大25GB)の記憶容量を持つ、次世代の大容量光ディスクのことを、ブルーレイディスクといいます。ソニーや松下電器産業が中心となった9社によって、ブルーレイディスクの規格は、まず書き込みフォーマットが作られました。
形状は、DVDやコンパクト・ディスク(CD)と同様、直径12センチメートルの円盤で、カートリッジ方式のものや、また、現在のDVDやCDと同じように、ディスク面がむき出しになっているといったものなどがあります。また、読取面側だけが覆われた半カートリッジ式のものもあります。
それでは、ブルーレイディスクは、DVDとは、どう違うのでしょうか。波長の短い青紫色のレーザーを使用することによって、高密度化が実現されています。そして、大容量の情報を保存するということが可能になっています。デジタルハイビジョンであれば、2時間、標準画質であれば、13時間の映像を記録することが可能です。
最後に、ブルーレイ規格を採用した製品の紹介です。松下、シャープ、ソニーなどから、HDD搭載のブルーレイディスクレコーダーが発売されています。また、パソコン用ドライブや、ブルーレイディスクドライブを搭載しているパソコンも発売されています。プレイステーション3においても、ブルーレイディスクが採用されています。
■次世代の光ディスク規格
ブルーレイディスクとは、ソニーや松下など、全9社によって、2002年に策定された、次世代光ディスクの規格です。一般的な略称は、「BD」、もしくは、「ブルーレイ」と言われています。ブルーレイの記録容量は、最大25GB(1層)であり、CDに換算すると、およそ35枚分のデータを記録することが可能ということになります。
ディスクのサイズは、現在のDVDやCDと同じ、直径12センチを採用しています。しかし、記憶領域の密度が狭いため、ディスクが剥き出しのタイプもありますが、ゴミや傷によるエラーを防止するため、現在は、カートリッジタイプのものが大半です。
DVDやCDと形状が似ているブルーレイディスクですが、記憶容量が格段に増加しています。青紫色レーザーと、0.1mmのカバー層の光ディスクを使用することによって、データを記録するための溝の配列がDVDの半分となり、記憶領域を増やすということに成功しています。
この次世代メディアであるブルーレイディスク規格に対応した製品としては、どんなものが発売されているのでしょうか。DVDレコーダーの代わりになる、ブルーレイディスクプレーヤーやブルーレイディスクレコーダーといったものが、各メーカーから発売されています。最近は、パソコンのドライブに採用されたものを発売されています。